ビットコインはアメリカなどの海外では広く普及が進んでおり、あらゆるシーンで使える万能通貨になりつつあります。
また日本でも昨今、大手家電量販店のビックカメラの全店舗でビットコイン決済が導入されたり、小売り大手の丸井グループの一部の店舗(新宿マルイアネックス)で試験的な導入をするなど消費通貨として徐々に浸透しつつあります。
ここでは、本格的にビットコインが普及する前にビットコインキャッシュという似て非なるものについて確認しておきたいと思います。
ビットコインとは?
ビットコインとは、国や組織などの発行主体が存在しないインターネット上で自動的に発行管理されるデジタル通貨のことです。
ビットコインは日本人に馴染みがある円およびSuica、nanacoなどの電子マネーと比較することで、より理解が深まりますので、早速みていきましょう。
日本円とビットコインの比較
まず、皆さんが普段からお買い物の際に使っている千円札や100円硬貨などは、日本の中央銀行である日本銀行によって発行されていることはご存知だと思います。
このように通常、貨幣価値を持つ通貨は発行元によって発行されるものでした。
しかし、ビットコインはこの発行主体が存在せず、約10分の間隔で自動的に発行されるように調整されているのです。
また、千円札や100円硬貨などは、目に見える物として実体を伴っていますが、ビットコインは暗号通貨や仮想通貨と呼ばれることからもわかるように、物としての実体はなく、デジタルで記録された通貨なのです。
電子マネーとビットコインの比較
一方、電子マネーは使い方によって物としての実体があったり、なかったりします。
例えば、Suicaのカードタイプで千円札をチャージして使用している方は1,000円という円の価値がカードの中に記録され、Suicaカードという物が貨幣価値を持つことになります。
この場合、カードを紛失したら1,000円は戻ってきません。
おサイフケータイ対応のスマートフォンでモバイルSuicaサービスを利用している場合はどうでしょうか。
この場合、チャージした1000円はデジタルな情報として記録され、仮にスマートフォンを紛失したり、機種変更したとしてもSuicaの残高が消えてなくなることはなく、残高は引き継がれます。
つまり、モバイルSuicaの場合は、スマートフォン自体に1000円の価値が帰属しているわけではないため、物としての実体はないといえるでしょう。
実はビックカメラなどのお店でビットコインを使用する際も、スマートフォンの専用アプリを介してビットコインを支払うことになり、モバイルSuicaの仕組みとよく似ています。
ただし、電子マネーも日本円と同じで特定の組織によって発行されており、その点がビットコインとは異なります。
ビットコインについてもっと詳しく知りたい方は他の記事でより掘り下げて説明していますので、そちらをご覧ください。
ビットコインキャッシュとは?
さて、いよいよビットコインキャッシュについてお話ししたいと思います。
ビットコインキャッシュとは、2017年8月1日のビットコインハードウォーク(ビットコインの分岐問題)、によって新たに生まれた仮想通貨(暗号通貨)です。
分かりづらいので、もっとシンプルに言うと、ビットコインのルールを一部変更したことによって新しく出来てしまった仮想通貨のことです。
ですから、当然ビットコインとは全く異なる仮想通貨で、言わばアルトコインの一つというわけです。
皆さんの中には、「ビットコイン」と名前がついているので、ビットコインと同じような感覚で捉えてしまう方もいるかもしれませんが、ビットコインキャッシュはビットコインではないことをまずはしっかりと理解しましょう。
ビットコインキャッシュは無価値になる?
2017年8月時点において、ビットコインキャッシュは1BCH当たり35,000円ほどの価値がついていますが、今後下落の一途を辿るのではないかと思っています。
その理由は、ビットコインの方が圧倒的にマイナーによってマイニング(取引記録の承認作業)が行われ、ビットコインキャッシュはマイニングをしなくなるのではないかと考えているためです。
マイニングしなくなるとどうなるか?
簡単にいうと、ビットコインキャッシュを管理維持していくことが困難な状況になり、衰退するというわけです。
まとめ
これから急速に普及が進むと予測されているのは、ビットコインです。
ビットコインキャッシュはビットコインとは全く別の仮想通貨(アルトコイン)だと理解し、取扱いには十分注意してください。
Coincheck(コインチェック)やZaif(ザイフ)などの日本の仮想通貨取引所でもビットコインキャッシュの取引を新たに開始したみたいですので、特に仮想通貨投資をはじめて行う方はくれぐれもビットコインとビットコインキャッシュを混同しないよう気を付けてください。