ビットコインと、Tポイントやマイレージとの本質的な違い

ビットコイン(BTC)

仮想通貨に詳しくない限り、ビットコインと、みなさんがよく利用するTポイントやマイレージとの違いを説明できないと思います。

仮想通貨と各種ポイント制度の違いをまとめました。

はじめに

Tカードを利用すればTポイントが加算され、Amazonも特定の商品を購入することでAmazonポイントが付与されます。

楽天にしても、買い物を繰り返すうちに楽天ポイントが貯まっていきます。

航空会社のマイレージも同様です。

これらのポイントは、例えば1ポイントで1円というように、現金と同じように使うことができます。

これらのポイントには、物理的な実体がありません。

1ポイント1円だからと言って、1ポイントが1円玉のように、100ポイントが100円玉のように、物理的な実体をもって財布に入っているわけではなく、あくまでも電子データとして管理されています。

その意味において、これらのポイントとビットコインが似ていると感じる人もいるでしょう。

本稿では、ポイントとビットコインの本質的な違いをみていきます。

利用できる場所が根本的に違う

そもそも、ポイント制度がどうしてできたのかと言えば、ポイントを発行することによって、その会社の顧客を囲い込み、リピーターになってもらうためです。

また、カードの利用状況を分析して、マーケティングに活用するという目的もあります。

したがって、ポイントの利用は限定的です。

Tポイントなどは利用範囲が広く、TSUTAYA、ソフトバンク、ファミリーマート、Yahooショッピングなど、様々なシーンで利用することができます。

しかし、Tポイントを使って支払うためには、あくまでもTポイントの利用を受け入れている店舗でしか利用することができません。

楽天ポイントやAmazonポイントも同様で、そのポイントを発行している会社以外で利用することはできません。

これに対し、ビットコインは違います。

まず、ビットコインは特定の企業が発行しているものではありませんから、顧客の囲い込みが目的ではなく、特定の企業から縛りを受けることがありません。

したがって、ビットコインの支払いに対応しているお店であれば、世界中のあらゆるお店で使うことができます。

このように、利用の幅が明らかに違うのです。

また、ポイントは所詮、買い物に応じた一定の割合、例えば100円の買い物ごとに1ポイントというように付与されるものであり、貯めるといっても限度があります。

貯めたポイントを、支払いの端数として使ったり、支払い全体の一部の足しにしたりするくらいのものです。

ポイントには利用期限もありますから、よほど貯めたとしても、ポイントだけで大きな買い物をするのは難しいでしょう。

しかし、ビットコインは自分の必要に応じてビットコインを購入し、支払いに充てるものです。

したがって、ビットコインによって、かなりまとまった金額の支払いをするのも現実的なことです。

このようにポイントとビットコインでは、発行の目的が全く異なるため、利用できる場所に大きな違いが生じているのです。

ポイントは譲渡や売買ができない

ポイントの利便性の低さとして、使い方が限定的であることも挙げられます。

ビットコインは、お店での支払いに使うことができるだけでなく、ビットコイン自体を売買することもできますし、他人に譲渡することもできます。

しかし、Tポイントその他のポイントは、会員規約において、ポイントの譲渡や売買が禁じられています。

このほか、ポイントもお金に換金できる場合がありますが、その場合の交換レートは固定されているのに対し、ビットコインの相場は常に変動しており、買うタイミングを計ってお得な買い物ができる可能性もあります。

ゲーム内通貨はポイントと同じ

このほか、ゲーム内通貨もポイントと類似したものであるといえます。

ゲーム内通貨とは、ネットゲームやスマホアプリの中でアイテムなどを買ったりすることができるポイントのことであり、円でポイントを買ったり、提携するサービスを利用するなどしてポイントをためることもあります。

ポイントカードのポイントは、支払額やサービスの利用頻度などに応じて付与されるわけですが、ゲーム内通貨も実際の現金を支払った額や、ゲームに参加する頻度や達成度に応じて付与されるものだからです。

このほか、ゲーム内で利用できるアイテムや武器、あるいはたくさんプレイしたアカウントなどを、ゲーム内通貨ではなく、現金で売買するリアルマネートレードということも行われています。

これは、ビットコインに似ているといえます。

そもそも、ビットコインの源流をたどっていけば、元はネット上を通じて特定のコミュニティ内で流通するコインのようなものだったのです。

それが次第に価値を認められて、現実世界でも様々な取引に使えるようになっていきました。

ゲーム内通貨を用いて、現実世界の消費活動が可能となるわけではありませんが、そもそもの性質や現実世界とのかかわりを見た時、「ビットコインは、ゲーム内通貨の発展形である」との解釈が成り立つかもしれません。

もっとも、ゲーム内通貨はゲームを運営する会社が、ゲーム内で発行や管理をしているものですが、ビットコインは特定の組織によって発行・管理されていないという明らかな違いがあります。

まとめ

ポイントカードで貯まるポイントやマイレージなどといったものは、電子データであるにもかかわらず、特定の環境で現金と同じ働きをしてくれます。

電子データであるという意味において、ポイントとビットコインには似たところがあるとも言えます。

しかし、ポイントカードは特定の企業などが発行しているのに対し、ビットコインは特定の組織が発行しているものではないため、それだけに利便性は高くなっています。

ただし、ポイントよりもビットコインが便利であるとはいえ、そもそも誕生した目的が違うため、ポイントシステムは今後も残り続けることと思います。

 

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