仮想通貨がどんどん使えるようになっています。
この動きはどんどん進み、近い将来いろいろな場所でビットコイン決済ができるようになるでしょう。
はじめに
ビットコインは、世界的に普及が広がっており、2017年に入って日本でも、様々なところでビットコイン決済を行えるようになってきています。
そんな中、旅行会社のHISが旅行費用の決済手段としてビットコインを導入すると発表しました。
世界的に見れば前例はありましたが、日本の旅行会社においてビットコインを導入したのは初の事例となります。
本稿では、HISのビットコイン決済の導入についてお伝えいたします。
旅行×ビットコイン
HISは、9月23日から、日本の大手ビットコイン取引所であるビットフライヤーと提携し、ビットコイン決済サービスを開始することを発表しました。
HISといえば、長崎のハウステンボスの親会社でもあり、旅行に興味がない方でも耳にしたことがある、又は旅行をしたことがある方なら一度は利用したことがあるといった一流企業です。
もっとも、現時点でビットコイン決済を導入しているのは、首都圏の38店舗のみであり、全国的に利用可能というわけではありません。
導入の概要は以下の通りです。
ビットコイン決済開始日:2017年9月23日(新宿本社営業所のみ9月21日より先行導入)
“#fff”]決済システム導入店舗:H.I.Sの首都圏内旗艦店9拠点38店舗
{新宿営業所(15店舗)、渋谷本店(3店舗)、銀座本店(6店舗)、丸の内本店(3店舗)、池袋本店(2店舗)、Hawaii 新宿三丁目(2店舗)、銀座コア営業所、六本木営業所、H.I.S旅と本と珈琲とOmotesando営業所(5店舗)}
決済上限:1決済につき200万円相当のビットコインまで
さらに、HISではビットコイン決済の導入を記念して、キャンペーンも実施するようです。
キャンペーンをみてみると、ソウル3日間の旅が1.68万円だったり、バリ島5日間の旅が3.98万円だったり、ハワイ5日間の旅が6.98万円だったり、非常に安い設定がなされています。
もちろん、これらはすべてビットコイン決済を行った場合の割引価格です。
国内旅行の方が好きな私も「この値段なら海外を検討しようかな?」と思わず口にしてしまいそうなほど魅力的なラインナップとなっています。
とはいえ、まだ導入は首都圏だけで、どれも羽田か成田発着なので、地方在住の方にはかなり不便で現時点では利用は難しいかと思いますが、今後、ビットコイン決済が順調に進めば、全国店舗で利用できる日も近いのではないでしょうか。
旅行代金の支払いに充当したビットコインの含み益は課税対象となる
ただし、所得税には注意したいものです。
現在、国税庁の見解では、ビットコインによる利益は雑所得とされており、一般的なサラリーマンの方でも20万円超の利益があれば課税対象となります。
含み益の出ているビットコインで買い物などを行なった場合にも、その買い物に充当された含み益を、利益として申告しなければならないというわけです。
ビットコインの含み益を利用して旅行したい場合、支払った旅行費用に含まれるビットコインの利益が20万円以下なら非課税ということを頭に入れておきましょう。
ただし、ビットコイン投資で既に20万円超の利益を確定している場合には、いくら旅行費用に含まれるビットコイン取引の利益が5万円だったとしても、合算して課税されますのでその点はご留意ください。
旅行費用に含まれるビットコインの利益について申告する必要が生じた場合、ビットコイン決済をした時点でのビットコインの価格や決済数量などを正確に調べて申告しなければならず、件数が多くなるとかなり面倒な作業になります。
ちなみにアメリカ議会では、ビットコイン決済について6万円までは非課税にしようなどの提案が出ているようですから、世界的にそのような流れが整備されればいいなと思います。
HISなどの旅行会社が数万円で旅行を提供してくれ、ビットコイン決済で旅行を楽しむことができ、経済の活性化にも役立つ・・・そうなっていけば最高だと思います。
まとめ
このニュースは、仮想通貨業界には明るいニュースでした。
仮想通貨の普及も、世界的に進んできており、先見性のある企業は先手を打ってビットコイン決済の導入を始めています。
とはいえ、日本での本格的な普及はもう少し時間がかかりそうです。
先日、Yahoo!ニュースで行われた、仮想通貨に対する意識調査にしても、
“#eee” radius=”20″]仮想通貨に興味がある:9.2%(2,567票)
仮想通貨をすでに購入・利用済み:2.8%(784票)
仮想通貨に興味がない:88%(24,416票)
となっていました。
HISは旅行業界に先駆けてビットコイン決済を導入しましたが、それが売上につながり、恩恵を受けられるのはもう少し先のことなのかもしれません。