仮想通貨といえば、ビットコインがその代表と言えるでしょう。
もしかすると、仮想通貨と言えばビットコイン、ビットコインといえば仮想通貨、そんなイメージさえあるかもしれません。
しかし実際には、仮想通貨はビットコインだけではなく、様々な仮想通貨が存在します。
時価総額も大きいものから小さいものまで、大小合わせると今や1000種類以上の仮想通貨があるのです。
本稿では、ビットコイン以外の主要な仮想通貨について、見ていくことにしましょう。
仮想通貨はビットコインだけじゃない
「仮想通貨」という言葉を聞いた時、「ビットコイン」を連想する人も多いのではないでしょうか。
確かに、ビットコインという名前はニュースや新聞などで頻繁に目にする仮想通貨ですから、「仮想通貨=ビットコイン」というイメージを持つのも無理はありません。
しかし実際には、仮想通貨には1000種類以上の仮想通貨があります。
そして、その数は今後も増えていくと考えられています。
それでも、仮想通貨の中ではビットコインは圧倒的に時価総額が大きいですし、仮想通貨の先駆けでもありますから、今や仮想通貨の基軸通貨といっても過言ではないくらい知名度は抜群です。
そこで、たくさんの種類がある仮想通貨を二種類に呼び分けることになっています。
ひとつをビットコイン、そしてビットコイン以外の仮想通貨をまとめて「アルトコイン」と呼ぶことになっているのです。
アルトコインの中で最も時価総額が大きい仮想通貨は「イーサリアム」という仮想通貨です。
もちろん、ビットコインとは別のプログラムによって発行と管理がなされています。
というよりも、両者はそれぞれが独自のプログラムによって発行・管理されているのです。
日本でも、複数の仮想通貨取引所がイーサリアムを取り扱っています。
ビットコインと、ビットコインの次に時価総額の大きいイーサリアムの二種類の仮想通貨を合わせると、700種類以上ある仮想通貨全体の時価総額の約7割を占めることになります。
したがって、ビットコインとイーサリアムが、現時点では仮想通貨の二大巨頭だと言ってよいでしょう。
このほかの有名どころでは、「リップルコイン」などが挙げられるでしょう。
リップルコインはグーグルが出資していますから、知名度が高いわけです。
実は日本で作られた仮想通貨もあり、「モナーコイン」という名称です。
これは日本の巨大掲示板サイトである2ちゃんねるから生まれた日本初の仮想通貨です。
さらに2017年8月1日のビットコインのハードフォークによって「ビットコインキャッシュ」という新たなアルトコインが生まれました。
とにもかくにも、アルトコインは奥が深くその通貨ごとに様々な特徴がありますので、ここでは、「ビットコイン」とビットコイン以外の仮想通貨を「アルトコイン」とよぶことをおさえておいてください。
参考までに、主要な仮想通貨の時価総額ランキングを表にまとめておきました。
名 称 | 時価総額(2017年8月時点) |
ビットコイン | 約5兆円 |
イーサリアム | 約2兆3,000億円 |
ビットコインキャッシュ | 約8,500億円 |
リップルコイン | 約7,500億円 |
ライトコイン | 約2,500億円 |
ネム | 約2,000億円 |
イーサリアムクラシック | 約1,500億円 |
このように、仮想通貨といえばビットコインばかりが目立っていますが、実はビットコイン以外にもたくさんの仮想通貨があります。
しかし、色々な仮想通貨があるからといって、どのような仮想通貨でも同じように使えると思うのは間違いです。
例えば、同じように投資目的で使うにしても、時価総額や取引している投資家の数が多いビットコインは売買が容易ですが、時価総額が小さいアルトコインになると、そもそも取引している人も少なく、売買が難しいからです。
支払いや送金での活用にしても、やはり「ビットコインをはじめとした仮想通貨」といった視点で進められていると言った感じがありますから、ビットコインが最も利便性が高く、ビットコインから徐々に他の仮想通貨へと広がる形で、利便性が高まっていくものと考えられます。
したがって、仮想通貨に初めて興味を持った人は、最も流通量が大きいビットコインから始めてみて、興味が広がるにつれてイーサリアムなど自分が気になったアルトコインにも目を向けてみるというのが良いと思います。
なぜビットコインが最も流通しているか
ここまで読んでいただければわかる通り、ビットコインは数ある仮想通貨の中でも、圧倒的に時価総額が多い仮想通貨です。
ビットコインの発行が始まったのは2009年のことであり、上限を2100万BTCとして、現在すでに75%以上が発行済となっています。
ビットコインは一年を通して、24時間体制で取引できるようになっています。
売りたい人と買いたい人のバランスによって価格が変動しています。
日本国内でも、既に1日当たりの取引量が100億円を超える日があるほど、取引が盛んになってきています。
では、仮想通貨の中でも、どうしてビットコインがこれほど盛り上がっているのでしょうか。
それは、仮想通貨という「よくわからない」と思われがちなものではありますが、その中でもビットコインは信用性が高いとされているからです。
2009年の発行開始からというもの、順調に発行が続いており、価格も順調に上がっており、時価総額も約5兆円です。
株式投資にしても、時価総額5兆円企業と言えば、もう立派な「押しも押されもせぬ大企業」であり、信用もあり、取引も活発になります。
いかに新興通貨といえども、これほどに規模が大きくなれば取引も活発になろうというものです。
また、価格もここ数年でかなり高まってきましたから、今のうちに買っておこうとする人もたくさんいて、取引量が増えています。
ビットコインなどの仮想通貨には、ブロックチェーンという技術が使われています。
平たく言えば、仮想通貨を発行・管理するシステムです。
システムと言えば、「そのシステムに不具合が起こったらどうなるの?」などと考えがちですが、システムの正確さは大変なもので、だからこそ取引が活発に行われ、それらが実績となって信頼につながっているのです。
ビットコインがもっともメジャーな仮想通貨で、今や基軸通貨と言われるようになったのは、このような背景があります。