ファクトムという通貨が注目されています。
ビットコイン2.0とも呼ばれている第2世代の仮想通貨です。
詳しく見ていきましょう。
はじめに
アルトコインの一つに、ファクトム(Factom)という仮想通貨があります。
日本でも、一部の仮想通貨取引所で既に取り扱いを開始している仮想通貨です。
ファクトムはビットコイン2.0と呼ばれている第2世代の仮想通貨で、ビットコインにはない特徴を持っています。
本稿では、日本でも手軽に購入できるファクトムの仕組みや特徴について解説していきたいと思います。
ファクトム(Factom)とは?
2015年に誕生したファクトムは、日本でもcoincheck(コインチェック)などで取り扱いを開始しています。
2017年6月、8月と大幅に上昇したことから、投資対象として注目された人は多いのではないでしょうか。
ファクトムは、すでに実用化されている仮想通貨の一つです。
仮想通貨の中には、取引所での取引は開始しているものの、実用化されていないものも多々ありますから、その点では安心感があります。
ファクトムは、主に、不動産や医療の分野で注目を集めています。
では、そもそもファクトムとは、どのような仮想通貨なのでしょうか。
まず知っておきたいのは、「ファクトム」とはプラットフォームの名前であり、通貨そのものの名称ではないということです。
このプラットフォーム内で利用される仮想通貨を「ファクトイド」と言い、通貨単位は「FCT」と表記します。
プラットフォームの名称を以て仮想通貨を指すのは、仮想通貨業界ではごく当たり前のことです。
イーサリアムも、正式な通貨名は「イーサ」ですし、ネムにしても正式な通貨名は「ゼム」ですが、いずれの通貨も一般的にはイーサリアム又はネムと呼ばれています。
これと同じで、「ファクトム」と表現した時には、仮想通貨そのものを指すものと解釈して問題ありません。
ファクトムは、第2世代の仮想通貨です。
第1世代はビットコインなどの「通貨としての価値を持つもの」であり、ビットコインにはない特徴をもつ仮想通貨を第2世代、正式には「仮想通貨2.0」あるいは「ビットコイン2.0」といいます。
すなわち、ビットコインと同様に、ブロックチェーン技術によって成り立っているものですが、「通貨としての価値」だけではなく、それに加えて何らかの付加価値を持っている仮想通貨のことを「仮想通貨2.0」というわけです。
ですから、後発の仮想通貨の中には、様々な付加価値を持っているものが多く存在し、ファクトムもユニークな付加価値を持っています。
仮想通貨2.0としてのファクトム
では、ファクトムが持つユニークな付加価値とは、どのようなものなのでしょうか。
そもそも、ファクトムは何を目的として作り出されたのかと言えば、それはブロックチェーン上に様々な記録、特に証明書類や電子記録といったたぐいの情報を記録することを目的として生まれた仮想通貨です。
ブロックチェーン技術とは、一定のスパンでブロックチェーンに情報を記録し、それをチェーン状につなげていくものであり、情報をさかのぼって改ざんしたり、消去したり、入れ替えたりすることができない技術です。
この特徴から、改ざんや紛失が許されない性質を持つ情報との親和性が非常に高いわけです。
ブロックチェーンがなければ、特定の機関が証明書などを保管しておき、閲覧したい人はその機関に申請して閲覧するという流れが一般的です。
当然、保管する側は管理のために多額のコストがかかるため、それを手数料として利用者に請求する必要があるわけです。
しかし、ブロックチェーン上に保管しておけば、第三者が管理する必要はなくなります。
したがって、手数料も大幅な削減が可能となります。
ファクトムは、様々な分野に応用することができますが、中でも注目されているのが不動産業界です。
というのも、不動産売買などの際には、法務局に閲覧を申請して登記情報を確認する必要がありました。
しかし、それらの情報がファクトムによってブロックチェーン上に管理されていたならば、わざわざ法務局に出向かずとも、パソコンから情報を閲覧することができるのです。
さらに、管理側の手違いから、登記情報が消滅してしまうようなことはなく、ブロックチェーン上に残り続けるというメリットもあります。
もちろん、ファクトムの仕組みは不動産業界だけではなく、医療業界やその他の業界にも広く活用することができます。
応用の範囲はかなり幅広いといえるでしょう。
ファクトム・ハーモニーとは?
上記において、ファクトムは既に実用化されていると言いましたが、2017年3月に始まった「ファクトム・ハーモニー(Factom Harmony)」がこれに当たります。
ファクトム・ハーモニーとは、住宅ローンに関わる全ての情報をブロックチェーン上に保存するサービスの名称です。
契約書やコンプライアンスなどのデータが確実に保存され、改ざんや消去が事実上不可能な仕組みとなっており、半永久的に保存され続けます。
契約情報が保存されることによって、当事者間での契約をスムーズに履行することができるようになります。
今後、住宅ローンをはじめとした、契約を伴う様々な取引情報が、ファクトムによって記録されるようになっていくかもしれません。
ファクトムへの長期投資は価値あり
最近のファクトムの値動きは、2017年の6月に高騰し、7月に急落し、8月に再び高騰という、乱高下の様相を呈しています。
現在(2017年9月6日)の価格は、1FTC=約2900円です。
発行開始の2015年の価格は、1FTC=約11円程度であり、最近までほぼ横ばいだったのですが、2017年5月から急上昇し、一時期3500円程度まで上昇しました。
しかし、その後仮想通貨全体が冷え込んで下落となり、再び上昇して今に至ります。
ファクトムは、今後も上昇が期待されています。
その理由はズバリ、ベンチャーキャピタルから出資を受けているからです。
実際、著名なベンチャーキャピタルが10社以上出資しており、日本円にして約8億円を集めています。
この事実を見ても、ファクトムが秘めている可能性や社会的意義が評価されていることが分かると思います。
短期的にはまだまだ乱高下はあるでしょうが、長期的には安定して上昇していく可能性が高いと思われます。
今後の成長が期待される有望なコインの一つであることは間違いないでしょう。
ファクトムは他の仮想通貨よりも安心感あり
この記事を読んで、ファクトムに投資したいと考える人もいると思います。
実際、長期的な目線で今後の値上がりを期待する人や、個人情報の安全性を重視する人にとっては、ファクトムはお勧めの投資対象と言えます。
まず上記の通り、ファクトムの仕組みや特徴には社会的に注目が集まっており、多くのベンチャーキャピタルや個人投資家からの出資を受けています。
ファクトムの将来性は多くの人に嘱望されているのですから、値上がりしていく可能性は高いといえます。
また、ファクトムはビジネス向けに開発された仮想通貨です。
そのため、他の仮想通貨と比較して、セキュリティが強固であるという特徴を持っています。
ブロックチェーンによって、もともとセキュリティが強いわけですが、それ以上に強固で、安心感があると考えてよいでしょう。
したがって、他の仮想通貨よりもセキュリティなどが問題で相場が下落したりするリスクも考えにくいですし、仮想通貨の中でも安心して投資できるコインだと言えそうです。
実際に買うならcoincheckで!
ファクトムを実際に買いたいなら、coincheckに口座を開設する必要があります。
現在、国内の仮想通貨取引所において、ファクトムを取り扱っているのはcoincheckだけだからです。
coincheckの特徴は、ビットコインやイーサリアムといったメジャーな仮想通貨の他にも、様々な仮想通貨を取り扱っていることです。
利用者も多いため流動性も高く、ファクトムの売買を自由に行うことができます。
coincheckの特徴や口座開設方法は、当サイトの別の以下の記事で詳しく解説しているため、そちらを参考にしてください。
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ウォレットはどうする?
ファクトムを購入した時、ウォレットに戸惑う人もいるかもしれません。
coincheckの口座に預けっぱなしにしておいても良いのですが、長期投資を前提に安全に保管しておきたいと考えるならば、ウォレットに移しておいた方が好ましいです。
しかし現在、ファクトムを保管できるウォレットは非常に少ないのです。
ファクトムをウォレットで管理したいという人は、ジャックス(Jaxx)というウォレットを検討してみましょう。
ジャックスは、現時点ですでに、70種類以上の仮想通貨に対応しているウォレットであり、ファクトムにも対応しています。
海外のウォレットであるため、日本語に対応していないのが難点ですが、ファクトムだけではなく、その他の様々な仮想通貨も管理できるため、利用していて損はないでしょう。
もちろん英語などに不安がある方は、コインチェックの口座に預けておくままでも良いかと思います。
ただし、預けっぱなしにする場合も必ず二段階認証の設定は行うようにしてください。
二段階認証を行うだけでセキュリティはかなり強固になりますから。
まとめ
本稿では、ファクトムの仕組み、特徴、将来性などについて解説してきました。
まだ、日本の取引所ではcoincheckしか取り扱っていないのですが、ファクトムの仕組みは社会に非常に役立つものであり、将来性もかなりあると思っています。
ただし、ファクトムと類似した性質を持つ仮想通貨もありますし、今後、ファクトムの機能にさらに付加価値を持たせた仮想通貨が登場する可能性もありますから、ファクトムに投資すれば必ず儲かるという保証はありませんので、その辺を踏まえて投資は自己責任で行ってください。