2017年9月に起こった中国の仮想通貨規制で大暴落し、長きに渡り低迷していたものの、2018年になると大暴騰を演出し、一気に価格は跳ね上がりました。
時価総額ランキングでも第7位につけているNEOですが、名前は聞いたことがあってもどのような特徴の仮想通貨なのか理解していないという人も多いのではないでしょうか。
仮想通貨投資にあたっては、その仮想通貨の将来性を図るためにも、仕組みやニーズやリスクなどをきちんと知っておく必要があります。
本稿では、NEOについて解説しておきたいと思います。
NEO(ネオ)とは?
仮想通貨NEOは、2016年10月に公開された仮想通貨であり、公開されてから今に至るまで、大きな人気を保っている仮想通貨です。
時価総額も2018年2月7日時点で第7位につけていることからも、その人気の高さがうかがえます。
NEOの特徴は、何といっても中国版イーサリアムと呼ばれていることに象徴されています。
NEOの目的とするところは、スマートエコノミー(スマートな経済)です。
イーサリアムと同じくスマートコントラクトを持っていることから、中国版イーサリアムと言われています。
NEOというのは、プラットフォームの名称です。
NEOのプラットフォームを使い、様々なアプリケーションを作ることができ、性能や拡張性に優れていると言われています。
NEO(ネオ)とEthereum(イーサリアム)の違い
どちらもスマートコントラクトを特徴としている仮想通貨ならば、どちらかはいらないのでは?と思う人もいるかもしれません。
確かに、NEOとイーサリアムはどちらもスマートコントラクトを採用していますが、その他様々な点で、NEOとイーサリアムは大きく異なります。
プログラミング言語の豊富さ
NEOの特徴の一つは、多種類のプログラミング言語を採用しているということです。
仮想通貨の中には、特殊なプログラミング言語を採用しているものも少なくなく、そのような仮想通貨では特殊なプログラミング言語を理解する一部の開発者しか開発することができません。
イーサリアムにしても、Solidityというプログラミング言語を利用しているため、多くの開発者が開発に携わることができません。
しかしNEOは、JavaScript、C、C++、C#、.NET、Pythonといった様々なプログラミング言語を採用しています。
JavaScriptやCなんかはプログラミング言語をほとんど知らない人でも名前だけは聞いたことがあるような有名なプログラミング言語ですから、NEOの汎用性の高さがわかります。
事実、システムエンジニアの90%以上がNEOの開発が可能とのことです。
処理速度が速い
NEOの処理速度は、他の仮想通貨よりもかなり速いという特徴を持っています。
ビットコインの送金詰まりの問題などがしばしば語られますが、ビットコインの処理速度は1秒当たり約7件とされています。
イーサリアムはその2倍で、1秒当たり約15件です。
リップルは処理速度がかなり速いことで有名で、1秒間に約1000件の処理が可能です。
ビットコインやイーサリアムと比較すると、文字通り桁違いです。
ではNEOはどうかというと、NEOもリップルと同じく、1秒間に約1000件の処理が可能です。
将来的に開発を進めていくと、さらに現在の10倍まで処理速度を伸ばせるようですから、1秒間で1万件の処理ができるということになります。
クレジットカード世界最大手のVISAでは、処理速度が1秒当たり4000~6000件だとされています。
世界中で、様々な取引で使われているVISAカードが、この処理速度で何の問題もないことを考えると、NEOも今後の開発で1秒1万件の処理ができるようになれば、非常にスムーズで快適な取引が実現することになります。
システム異常が起こらない
そもそもブロックチェーンとは、一定期間における取引をブロックに記録し、そのブロックを認証してチェーン状につなげていく仕組みとなっています。
このブロックを認証するシステムは様々ですが、NEOではDBFTという独自のアルゴリズムを利用しています。
ビットコインではPoWというシステムが用いられており、複数のノードが認証作業にあたって、最初に認証したマイナーにビットコインが付与される仕組みになっています。
このため、各マイナーが熾烈なマイニング合戦を繰り広げ、膨大な電力を消費することが問題視されています。
また、このような方法では、特定のノードが不正を働き、システム異常を起こすリスクもあります。
NEOのシステムであるDBFTは、多くのユーザーの中から評価が高く、信用できるブックキーパーを複数選出し、ブロックを認証させる仕組みとなっています。
ブックキーパーはNEO保有者の投票で決められます。
これによって、特定のノードが不正を働くリスクを低く抑えることができるのです。
選出されたブックキーパーは、認証ごとにGASという報酬を受け取ることができます。
このGASとは、NEOをネットワーク上で使うためのトークンです。
NEO(ネオ)のデメリット
上記の通り、NEOは優れた仮想通貨で今後期待されているわけですが、NEOには以下のようなデメリットが存在します。
中国発の仮想通貨であること
NEOの難点は、まず中国発の仮想通貨だということです。
2017年9月、中国政府が仮想通貨を大々的に取り締まった際、NEOの価格が大暴落したことを覚えている人も多いと思います。
中国政府が今後、仮想通貨に対してどのような対応をするか、まだ分からない部分が多いですが、再び大規模な規制に動いた場合、NEOの価格は暴落する可能性があります。
ただし、NEOそのものがなくなってしまうということはないと思われます。
NEOの時価総額は大きく、今や世界中で取引されているメジャーな仮想通貨となりました。
これを中国政府が取り締まろうとしたところで、完全に取り締まることは不可能でしょう。
NEO協議会の存在
NEOは、1億NEOを発行上限としていますが、そのうち半分をNEO協議会が保有しています。
上記の通り、NEOのブロック認証システムでは、NEO保有者の投票によってブックキーパーが決められています。
悪意あるユーザーが結託して、不正を働くブックキーパーを選出する可能性もあるため、そうならないためにも、NEO協議会が一定の権力を握っているのです。
NEO協議会保有分が市場に流出してしまうような懸念はほとんどないと思いますが、その可能性はゼロではありません。
仮にNEO協議会が保有しているNEOが大量に売られれば、NEOの価格は間違いなく暴落することでしょう。
このことは、ホエールズと言われる、ビットコインの大量保有者群の動きによって、ビットコイン価格が容易に操作されうるのと同じ構造です。
NEOを始めとし、運営元が仮想通貨を大量保有している場合には、いくらかの注意を払っておくべきでしょう。
NEOを購入するならBINANCE(バイナンス)がお勧め
NEOは、今後の発展成長に期待が持てる仮想通貨です。
NEOのプラットフォームをベースとして、数多くのICOが予定されているのも事実です。
もちろん、ICOに利用されるプラットフォームはNEOばかりではなく、イーサリアムもそうですから、ネオ一強という状態にはならないでしょう。
最近ではWowbitのICOがイーサリアムベースからNEOベースのプラットフォームに移行して大きな話題となりました。
今後もプログラミング言語の豊富なスマートコントラクトというNEO最大の特徴を生かしてICO案件の需要は拡大していくのではないかと個人的には思っています。
中国版イーサリアムが世界のスマートコントラクトになるなんてことももしかしたらもしかするかも・・・。
NEOを購入されたい方は、日本国内の仮想通貨取引所では取り扱われていないため、海外の取引所を利用する必要があります。
海外ではいくつかの取引所で購入が可能ですが、やはり今や世界一の仮想通貨取引所となったBINANCEでの購入をお勧めします。
BINANCEの新規登録がまだという方は、こちらの記事で解説していますので、参考にしてみてください。