アルトコインの上昇が始まる?専門家は今後の上昇と上昇率をこう考える

アルトコイン・トークン

2019年に入ってから、順調に上昇するアルトコインが増えてきています。

これまでにも、アルトコインが上昇する際には、爆発的な上昇を見せることが多かったため、今後の値動きに注目している人も多いことでしょう。

では、今後の上昇はどのように起こるのか、またどれくらい上昇するのか、専門家はどのように考えているのでしょうか。

トム・リー氏の見解

仮想通貨市場に影響力を持つ専門家には、色々な人物がいますが、中でもアメリカの投資ファンドであるFundstart社の創設者トム・リー氏がよく知られています。

トム・リー氏はこれまで、主にビットコインの価格について大胆な予測をしてきたのですが、先日、アルトコインの上昇について言及しており、話題になっています。

トム・リー氏によれば、2019年に入ってからアルトコインの勢いが高まっていること、これが大きな上昇につながるためには、アルトコインとビットコインの相関性が低下することがポイントになるとしています。

 

アルトコインとビットコインの相関性低下について

アルトコインが力強く上昇する時期を「アルトシーズン」とも言いますが、2015年以降、アルトシーズンは計4回確認されています。

それらのアルトシーズンでは、必ずビットコインとの相関性が低下しています。

このため、トム・リー氏によれば、今後のアルトシーズン到来にあたっても、ビットコインとの相関性低下が条件になるとしています。

2018年は、アルトコインもビットコインも低迷を続け、この時両者は高い相関性を維持し続けていました。

しかし、2019年に入ってからは、アルトコインが一時的に上昇する局面も見られており、徐々に相関性が低下しつつあります。

特に上昇したアルトコインといえば、バイナンスコインとライトコインです。

バイナンスコインは、2019年1月1日には667円であったものが、4月22日現在では2677円となっており、約4倍の上昇を見せています。

ライトコインは、2019年1月1日には3274円であったものが、4月22日現在では8543円となっており、こちらは約2.5倍の上昇です。

同時期のビットコインは、40万4830円から58万9871円への上昇であり、約1.5倍の上昇です。

これにより、バイナンスコインやライトコインといった、一部の代表的アルトコインが、 ビットコインの値動きよりも大きく上昇していることが分かります。

トム・リー氏によれば、特に4月に入ってから、アルトコインとビットコインの相関性が低下し始めていると指摘しており、これによってアルトシーズンが到来するかもしれないと予測しています。

 

 

高い上昇率への期待

では、トム・リー氏の予測するようにアルトシーズンが到来した場合、アルトコインはどれくらいの上昇が期待できるのでしょうか。

まず、アルトシーズンに至った場合、アルトコインは極めて高い上昇率を示すという特徴があります。

このことは、過去のアルトシーズンにおける、アルトコインの平均上昇率を見れば明らかです。

 

2015/6/7~2015/7/12の上昇率→58%

2016/2/7~2016/4/5の上昇率→80%

2017/3/18~2017/6/16の上昇率→3631%

2017/11/12~2018/1/13の上昇率→641%

 

全期間の平均値→1103%

全期間の中央値→316%

 

トム・リー氏の見解によれば、今後のアルトシーズンでは2000%以上の上昇になるとしています。

2000%以上の上昇になるという予測は、2015年、2016年の2回のアルトシーズンを考慮せず、2017年から2018年にかけて起こった2回のアルトシーズンの平均を根拠としているものです。

最初の2回のアルトシーズンは、仮想通貨市場が現在よりもずっと小規模であった時期に起こったものであり、上昇率はそれほど大きくありませんでした。

一方、2017年以降のアルトシーズンは、仮想通貨市場の規模が現在と大きく変わらない水準で起こっているため、次回のアルトシーズンでもそれに近い上昇が期待できるというわけです。

また、トム・リー氏は自身の公式ツイッターで、

 

現在、アクティブウォレットの数は5000万以下であり、ビザやマスターカードといったクレジットカードは50億以上も発行されている。

仮想通貨の普及はまだまだ早い段階にある。そのため、これまでと同等の上昇が期待できるだろう。

 

と発言しています。

今後、仮想通貨の実用化が進み、決済手段として利用されるようになれば、価値は大幅に上昇していくという見解です。

 

 

アルトコイン市場が拡大するメリット

仮想通貨市場はこれまで、ビットコインが時価総額第1位をキープし続けており、時価総額第2位以下の仮想通貨と大きな差をつけています。

このため、ビットコインの市場シェアは非常に大きな状況が続いています。

これにより、ビットコインの値動きによって市場全体が大きな影響を受ける、つまりアルトコインがビットコインの値動きに強い相関性を示す傾向があります。

仮想通貨の中には、機能や目的などにおいて、ビットコインとはあまり関係ないものも多いです。

そのような仮想通貨は、本来的な価値にもとづいて変動すべきであって、ビットコインの動向とはあまり関係のない値動きとなるのが自然です。

しかし実際には、多くの仮想通貨がビットコインの動向に影響を受けています。

相場の状況によっては、資金がアルトコインからビットコインへと流入するケースも多く、そのような流れは仮想通貨の投機性につながり、実用化と普及の妨げとなるでしょう。

アルトコインとビットコインの相関性が低下し、アルトコインが独自の値動きをするようになれば、ビットコインによる市場の支配力も弱くなり、仮想通貨業界の発展によい影響を与えるとも考えられています。

このようなことも含めて、今後のアルトコイン市場を見守っていきたいものです。

 

 

まとめ

普段はビットコインの価格を予測することが多いトム・リー氏ですが、今回はアルトコインについて前向きな予測を示しました。

惜しむらくは、トム・リー氏が上昇の根拠としているデータが、過去4回の値動きにすぎないということです。

将来的な上昇を確信するには、ややサンプルが少ないようにも思います。

仮想通貨業界の歴史は短く、将来予測の根拠となるデータも乏しく、専門家の見解といえども過信することは避けたいものです。

可能性のひとつとして捉えて、自分で考え、判断していく姿勢が求められるでしょう。

 

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