9月に仮想通貨市場を震撼させる大暴落が起こりました。
その後、仮想通貨市場は順調な回復を見せていますが、イーサリアムの回復は他の仮想通貨に比べていまいち勢いがありません。
これは、ICOとイーサリアムが深い関係にあり、一抹の不安を残しているからです。
しかし、ドイツ最大の取引所において、イーサリアムの採用が報じられました。
これは、イーサリアムにとっては好材料となるニュースですから、ここに紹介することにします。
Biocoin.deでイーサリアム採用
10月1日の報道によって、ドイツ最大の仮想通貨取引所であるBiocoin.deにおいて、イーサリアムが採用されることが分かりました。
もっとも、Biocoin.deの開発チームは、9月27日には取引所の利用者に対して、イーサリアム取引の開始を予定していることを通知していました。
Biocoin.deの発表によると、
当初、ユーザーからアルトコインの要望は強くなく、イーサリアムよりもライトコインへの需要の方が高まっていました。
しかし、イーサリアムの登場によって、アルトコイン全体の需要が増えているため、イーサリアムを採用することとしました。
とあり、ドイツの仮想通貨ニュースサイトであるBitcoinblog.deでも、
アルトコインの需要が急増していることを受けて、Biocoin.deではイーサリアムの取引開始を決定した。
と報じられています。
この声明とニュースによって、ヨーロッパでも着実に主要仮想通貨の取引が増えていることが分かります。
世界に後れを取るヨーロッパ
世界的に、ビットコインをはじめとした仮想通貨の取引量を見た時、ヨーロッパでは取引量が少なく、仮想通貨に関する開発も遅れています。
ヨーロッパには多数の優良企業があり、投資家によって良い仕組みや政策が行われているにもかかわらず、仮想通貨投資では世界に後れを取っていたのです。
ビットコイン市場のデータを見てみると、現在、ヨーロッパのビットコイン取引量は世界第4位となっています。
中国がICO規制と取引所規制を発表する前は、世界でたった2%のシェアしか占めていませんでした。
それが、中国の様々な規制によって、やや盛り上がりを見せつつあります。
それでも、まだ世界シェアはたったの3.44%に過ぎません。
ヨーロッパの主要国であるイギリスやフランス、ドイツでは、様々なフィンテック企業があるにもかかわらず、ビットコインはもちろんのこと、ブロックチェーン市場も成長が遅れているのです。
とはいえ、今回ドイツのBiocoin.deの報道からも分かる通り、ビットコインだけではなくイーサリアムの取り扱いも盛んになると思われます。
今後の数か月で、ヨーロッパの仮想通貨取引は大きく成長する可能性があります。
いずれヨーロッパが、ビットコインとイーサリアムの主要な市場となってくるかもしれません。
イーサリアムだけで見てみると、ヨーロッパは既に世界第3位のシェアであり、取引量は7.5%を占めています。
このほか、9月末には欧州中央銀行の金融政策担当者であるマリオ・ドラギ氏によって、
ビットコインをはじめとした仮想通貨に対して、規制や禁止を設ける予定はない。
との発言がなされましたが、これも今後のヨーロッパにおける仮想通貨市場の盛り上がりを予見させる内容でした。
中国のような規制や禁止が行われず、さらに投資家やユーザーに良い取引環境が提供されれば、今後ヨーロッパにおいて、仮想通貨市場はどんどん規模が拡大してくることでしょう。
まとめ
イーサリアムはもちろんのこと、仮想通貨全体にとって良いニュースだったといえます。
イーサリアムは、仮想通貨において時価総額第2位を誇っていますが、9月に相次いだネガティブニュースで暴落してから、他の仮想通貨よりも回復が遅れています。
これは、ICOにはイーサリアムが利用されることから、世界的にICO禁止の波が広がってくると、イーサリアムが減少するのではないかという予測があるからです。
しかし、ドイツでのイーサリアム採用のように、ポジティブなニュースも出てきています。
10月中旬にはメトロポリスが実装され、イーサリアムの機能が向上することが期待されています。
このことから、今後もイーサリアムの価格は上昇していく可能性が高いです。
投資家の皆さんも、イーサリアムの今後にはぜひ注目してみてください。