2016年に登場した比較的新しい仮想通貨の一つに、イーサリアム系列のゴーレムという仮想通貨があります。
今回はゴーレムを取り上げます。
はじめに
ゴーレムは、コンピューターの余っている計算能力を貸し出し、それによってトークンを受け取ることができるプラットフォームのことです。
実用化の目途はついていないものの、実用化されたら大きく成長する可能性があり、注目を浴びています。
本稿では、ゴーレムについて解説していきます。
ゴーレムとは?
第2世代の仮想通貨として、注目を集めている仮想通貨はたくさんありますが、その中の一つにゴーレム(Golem)があります。
トークンはGNTと表記されます。
ゴーレムとは、イーサリアムのブロックチェーン上に構成されたプラットフォームで、これによって、コンピューターの使用されていない処理能力をP2Pで取引することができます。
簡単にイメージするならば、皆さんがお使いのパソコンで使っていない処理能力があった場合、それを処理能力が足りていない別のパソコンに貸すことができるというわけです。
貸した側は、レンタル料としてGNTを受け取ることができる仕組みになっています。
2016年11月にICOで100億GNTが販売されたのですが、わずか30分で完売するという人気ぶりでした。
それもそのはず、ゴーレムは画期的な技術であり、実用化されればかなりの需要が見込まれると予測されています。
ゴーレムネットワークを使えば、膨大な処理能力が必要となる作業をする場合、その作業を複数のコンピューターに分散して処理することができるようになります。
これによって、1台のサーバーやコンピューターの能力だけに依存するのではなく、複数のコンピューターの処理能力を集約して利用することが可能というわけです。
コンピューターの計算能力はCPUの性能に依存しますが、これをフルで使っている時間はほとんどなく、大概のコンピューターでは、計算能力を持て余しています。
世界中には非常に多くの計算能力が余っている状態であり、これをブロックチェーンによって集約して使うことができれば、仮想スーパーコンピューターとでもいうべきものを作り出すことができます。
これが実現したならば、企業や研究機関にとって、かなり実用性の高い有意義な技術となるでしょう。
また、個人でも、処理能力の高いパソコンを購入せずとも、処理能力を安価に借りられるようになれば便利で重宝するわけですから、個人からのニーズも見込めます。
パソコンの処理能力を持て余している人にとっても、それを貸し出すことによって報酬を受け取ることができるのでメリットはあります。
ただし、技術的にはまだ実用化の目途がたっていません。
実用化のためのハードルは非常に高いといえます。
複数のコンピューターで処理するとなると、セキュリティや情報漏洩の問題など、様々な課題をクリアする必要があります。
まとめ
簡単にではありますが、ゴーレムについて解説してきました。
類似した仮想通貨が他にもあり、この手の仮想通貨は実用化されたときのインパクトが非常に大きいことから、かなり注目されているといえます。
まだ国内の取引所では取り扱われていないため、ビットレックスなど海外の取引所で購入する必要がありますが、まだまだ価格は低いですから、長期的な投資対象として検討してみるのは良いかもしれません。