Googleが禁止した「マイニングに関する拡張機能」って?

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先日、Googleがマイニングに関する拡張機能を全面禁止することが報じられました。

マイニングに関する拡張機能を禁止と言われたところで、ピンとこない人も多いでしょう。

また、多くの人はマイニングを行なっていないでしょうから、自分には関係ないと思っていることでしょう。

しかし、マイニングに関する拡張機能を禁止するということは、意外にも多くの人に関係のあることです。

IT企業の仮想通貨への対応

最近、インターネット関連企業が仮想通貨に対して、強めの姿勢を取るケースが増えてきています。

実際、Facebook、Google、Twitterなどといった世界的な企業が、仮想通貨関連の広告を禁止する方針を取っており、これによって仮想通貨市場にネガティブな影響が現れることもありました。

また先日、ロシアの仮想通貨協会であるRACIBが、そのようなことをすれば仮想通貨の普及に悪影響があるとのことで、上記3社の提訴を検討しているとのニュースも出ました。

まだ成熟していない仮想通貨をどう扱っていくか、戸惑っている会社は多いと思います。

特に、仮想通貨との関連を余儀なくされている巨大IT企業ともなれば、何らかの方針を明らかにすることが必要です。

全面的に肯定し、積極的に取り入れていくことは難しく、現在の不安定な状況では仮想通貨広告禁止の立場をとっているのも、やむをえないことでしょう。

仮想通貨広告を禁止している背景には、ICO関連の広告の中には詐欺的なものが含まれていることがあるからです。

また、詐欺的な要素がない場合にも、仮想通貨の将来がどうなるか分からない現在では、広告に影響を受けた消費者が安易な取引によって損害を被ることもあるでしょう。

そのような事態への配慮として、広告禁止に踏み切っています。

 

 

マイニングに関する拡張機能を禁止

これに続いて、Googleでは、マイニングに関する拡張機能を6月まで全面禁止することを発表しています。

この「マイニングに関する拡張機能」とは、ユーザーのスマホやパソコンに、同意なくマイニングのための拡張機能を埋め込み、マイニングさせるもののことです。

インターネットを使っていると、知らないうちにプログラムがインストールされており、知らない検索サイトがホームに設定されたり、興味のない広告が勝手に出てきたりすることがあります。

それと同じように、知らないうちにマイニングスクリプトが埋め込まれ、自分のスマホやパソコンが、勝手にマイニングに使われるケースが増えてきているのです。

インターネット上の噂に過ぎませんが、多数のマンガを無料で閲覧可能にしているサイト、多数のアダルトビデオを無料で視聴可能にしているサイトなどでは、それらの閲覧・視聴を通して勝手にマイニングが行われているのではないか、などともいわれています。

本来ならばお金を支払って閲覧・視聴するものが無料で提供されるのですから、違法ではあるものの、瞬く間に広まって多くの人に利用されます。

それを見ている人達に、少しずつマイニングを負担させるのです。

 

 

仮想通貨のマイニングでは、大量のデータを処理しなければならず、コンピューターの処理機能や電力を膨大に消費します。

それを、インターネットを通じて各個人のコンピューターに分散できれば、マイナー本人の負担は軽い状態で効率的にマイニングすることができるでしょう。

このような不健全な状況を受け、Googleはマイニングを実行する拡張機能を全て禁止することとしたのです。

まだまだ成熟していない仮想通貨業界では、人々の理解が及ばないところで、悪質なことが行われるケースが少なくありません。

今回のGoogleのような取り組みを通して、少しずつ状況が改善されていくと思われますが、まだまだ新しい手口は出てくると思います。

仮想通貨は、投資を行う人がリスクや詐欺に気を付けるだけではなく、全ての人が何らかの形で関わり、気を付けていかなければならなくなっているのかもしれません。

 

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