ビットコインは発行総数が決まっているため、「最終的には○万ドルになる」という議論が活発に交わされます。
そしてついに、10万ドルになるという予測も出ました。
詳しく見ていきましょう。
はじめに
ビットコインの将来性については、様々な見解がなされています。
現在、ビットコイン価格は約40万円ですが、これは過熱状態であり、本質的な価値を大きく上回っているという見解がある一方で、ビットコイン価格はまだまだ何倍にも伸びるとする予測もあります。
先日、ビットコイン価格の見通しについて、従来あった予測よりも大幅に高い予測が出ました。
本稿では、そのビットコイン価格の予測についてお伝えしていきます。
ビットコイン価格が2018年末までに10万ドルに?
先日、ウォールストリートのストラテジストであるトム・リー氏が、ビットコイン価格は2022年までに2万5000ドルになるという予測を出し、話題になりました。
しかし9月18日、著名な投資家であり、ビットコイントレーダーであるトーン・ベイズ氏が、ベイズ分析という手法によって、トム・リー氏の予測を大きく超えるビットコインの将来性を発表しました。
それによると、ビットコインの短期的な変動、中国によるビットコイン取引の禁止などを踏まえても、2018年末までにビットコイン価格は10万ドル(約1,100万円)を超え、時価総額は数兆ドルに達するということです。
トム・リー氏の予測とは、文字通りケタ違いの予測が出たのです。
また、カイザー・レポートの発行者であるマックス・カイザー氏や、その他の金融アナリスト、研究者の見解でも、ビットコインは将来的に銀行ネットワークに変革をもたらす可能性があり、そうなれば時価総額は1兆ドルを超えるとしています。
世界的金融機関も上昇の予測
トム・リー氏の2万5000ドルという予測や、トーン・ベイズ氏の10万ドルという予測がどうであるかはさておき、ビットコインの価格上昇を予測している人や機関は少なくありません。
実際、投資銀行であるゴールドマン・サックスやフィデリティ・インベストメントなども、ビットコインの上昇予測を立てています。
ゴールドマン・サックスのアナリストは、個人投資家も機関投資家も、そのうち仮想通貨市場を無視できなくなると述べています。
チーフ技術者のシェバ・ジェファリ氏に至っては、
「我々は、ビットコインの中期的な価格動向を分析している。
それによると、2017年末までに、ビットコイン価格は4800ドルを超えるという結果が出ている。」
と語っています。
また、フィデリティ・インベストメントのCEOであるアビゲイル・ジョンソン氏は、ビットコインの可能性を以下のように述べています。
「我々は、仮想通貨の将来性と可能性を信じている、数少ない大手金融機関の一つである。」
ジョンソン氏は、ビットコイン投資プラットフォームや仮想通貨のマイニングを顧客に提供しており、このような仮想通貨事業をすでに始めていることも公表しています。
また先月、フィデリティ・インベストメントは、大手仮想通貨取引所であるコインベースと提携しています。
それによって、フィデリティ・インベストメントの顧客が、自社で提供するプラットフォームから、ビットコインウォレットに直接アクセスできるようにしました。
仮想通貨関連業者の動向
では、上記の予測の一つの裏付けとして、仮想通貨関連業者の最新の動向を見てみましょう。
アメリカの仮想通貨取引所であるコインベースと、ビットコインサービスプロバイダーであるジェミニは、機関投資家向けの大規模取引プラットフォームの開発に着手しています。
個人投資家向けにも、セキュリティが強固なプラットフォームを開発しています。
またジェミニは、アメリカ最大のオプション取引所であるCBOEとも、経営パートナーシップを結んでおり、ここでも投資家にサービスを提供しています。
ジェミニのCEOであるタイラー・ウィンクルボス氏は、これらの取り組みについて、以下のように述べています。
「仮想通貨取引には、セキュリティ、コンプライアンス、国の規制強化という懸念材料が常に付きまとう。
小売業者と機関投資家が仮想通貨取引に参入しやすいように、これらの懸念材料を払拭するべく、CBOEのチームと協力していきたい。」
また、コインベースのCEOであるブライアン・アームストロング氏は、近日中に1億ドルの資金調達を行い、アメリカと海外の個人投資家と機関投資家に、仮想通貨投資プラットフォームを提供するようです。
以上のように、長期的に見て、現在よりも多くの機関投資家や個人投資家が、ビットコイン取引を始めることが予想されます。
また、通貨としての利用も拡大していくことでしょう。
そうなれば、需要は今よりもはるかに伸びていくことでしょう。
まとめ
ビットコインを疑う声が上がったり、ビットコインの規制が行われたりしている中で、ビットコインの将来性をかなり強気で考える人が増えている気がします。
1BTC=10万ドル(約1100万円)ということは、現在のビットコイン価格が約40万円ですから、まだまだ30倍近くの伸びしろがあるということになります。
いくら2100万枚という限度があるにしろ、この予測はあまりにも行き過ぎているのではないかと思わざるを得ません。
また、トム・リー氏は、2022年までに2万5000ドル、トーン・ベイズ氏は2018年末までに10万ドルと、予測する人によってあまりにも大きな差が出ていることを鑑みても、ビットコインがまだまだ掴みきれない大きな存在ということなのかもしれません。
しかし、これだけ強気の予測が出るということは、現在40万円のビットコインは、まだまだ安値圏といえそうです。
そう考えると、ビットコインには今後も投資価値があると言って良いでしょう。