5月13日、Bakktの公式な発表によって、ビットコイン先物取引のテストが、今年7月に開始予定であることが発表されました。
大きな期待を寄せられてきたBakktの動きが本格化し、先物の提供が現実味を帯びてきたことで、大きな話題となっています。
これによって、ビットコイン価格が力強く上昇を見せており、市場全体にも良い影響が表れています。
本稿では、Bakktの発表について、現時点でわかっている内容をまとめていきます。
Bakktの発表
今年4月に入ってから、仮想通貨市場は徐々に息を吹き返しつつあります。
特に、5月に入ってからは、Binanceのハッキング被害などのゴタゴタはあったものの、かなり堅調に推移していると言って良いでしょう。
特に、ビットコインの値上がりには目覚ましいものがあります。ビットコインは、5月11日から急な動きを見せており、70万円一気に80万円を突破して90万円に迫る値動きとなっています。
一時的な反落はあったものの、再び値を戻し、5月14日12時現在、約87万円まで値上がりしています。
今回の値上がりは、かなり強力な裏付けがあって引き起こされたものであり、それだけに仮想通貨市場が上昇トレンドに切り替わっていくきっかけになる可能性があります。
強力な材料とみなされているのは、5月13日、Bakktのビットコイン先物のテストが7月に開始予定と発表されたことです。
先物の提供が現実味を帯びてきた
Bakktとは、ニューヨーク証券取引所の親会社であるICEが手掛けている、仮想通貨取引プラットフォームです。
このプラットフォームでは、ビットコイン先物取引や仮想通貨の売買、保管、使用などを行うことができ、中でもビットコイン先物取引には注目が集まっていました。
このため、Bakktの動向には注目が集まっており、昨年12月にビットコイン先物のサービス開始が延長されたり、今年4月にニューヨーク州金融規制当局からビットライセンスの取得を検討していることが報じられたり、様々な形でニュースになってきました。
強い期待を寄せられてきたBakktが13日に発表したのは、単にビットコイン先物のテストを開始するというだけではなく、
- ビットコイン先物取引が認可される予定であること
- その上で7月からユーザー受入テストを開始すること
- その後数ヶ月以内に上場予定であること
という、ある程度具体性のある内容でした。
その裏付けとして、Bakktの公式ツイッターでは、以下のようなツイートがなされています。
本日、BakktがICE Futures USおよびICE Clear USと共同で開発した、ビットコイン先物取引の開始についてお伝えできることを、我々はうれしく思います。
また、Bakktの公式ブログでも、
CFTC(米商品先物取引委員会)と協力し、取引の透明性と、市場の確実性に対する顧客ニーズを満たし、連邦の規制にも準拠したコントラクトを開発した。
と発表されています。
ツイートや公式発表からは漠然としたことしかわからず、今後、公式ブログを通じて説明していくとしています。
現時点でわかっていることは、日間ベースと月間ベースで、2種類のビットコイン先物取引に関する書類を、13日付でCFTCに提出したことであり、これが公式ブログでの発表につながっているものと思います。
もちろん、今回発表された予定の通りに、ビットコイン先物取引が開始されるかどうかは分かりません。
と言うのも、Bakktのビットコイン先物取引では、顧客資産の保管・管理方法に懸念があるとされており、これが承認を遅らせる要因となっているからです。
今回の発表でも、この問題については触れられていません。
したがって、予定通りに今後数ヶ月でビットコイン先物取引が提供されるとは限りませんが、少なくともテスト開始が発表されたこと、このテストによって問題が解消されていく可能性があることは評価できるでしょう。
まとめ
Bakktの発表は、13日以降にビットコインの急騰を引き起こしています。
一時的に下落したビットコイン価格は、このニュースを受けて再度急騰し、90万円に迫っています。
これをきっかけとして、90万円を超え、さらに100万円を突破、あるいは1万ドル(約110万円)を突破すれば、短期間での大幅な上昇につながってくる可能性もあります。
Bakktは、ビットコイン先物取引について、今後も随時情報を公開していくとしています。
このニュースにはぜひ注目し、投資判断の参考にしていきたいものです。